オフロードタイヤおすすめ16選｜オールテレーンタイヤなど【メリット・デメリット】

90年代にRV車全盛時代を迎えてからは、人々の車に求めるものが少しずつ変化してきました。その顕著なもののひとつにセダン離れがあります。人々から求められメーカー側も多くの車種を投入し注力しているのがSUVです。

そんなSUVの中にあって、根強い人気を誇っているもののひとつにプラドやジムニーなどのオフロード車があります。多くは四輪駆動車で悪路走行も可能なオフロードタイヤを装着しているのが特徴です。さらにオフロード車のオーナーは愛車をカスタムする傾向があります。

そこで今回は、オフロードタイヤのブランド・おすすめ商品などを紹介します。オールテレーンタイヤ（AT）・マッドテレーンタイヤ（MT）・静粛性のあるタイプなどの情報も掲載しますので、最後までご覧ください。

オフロードタイヤは悪路走破性を高めるために、大きくて溝の深いトレッドパターンになっているのが特徴的です。ぬかるみでもグリップ力を発揮して、タイヤと路面の間に入り込む水を効率よく排出する機能が高められています。

また、悪路走行時に石や岩でタイヤが破損しないように、通常のオンロードタイヤより厚みを増した製品がほとんどです。ただし、悪路走行性を高めているため、オンロード性能が犠牲になっているマイナス面も抱えています。

オフロードタイヤにおける新しい分類として、ラギッドテレーンタイヤがあります。オールテレーンタイヤとマッドテレーンタイヤの中間にあたる分類されるタイヤを指します。岩場やぬかるみが強い場合でなければ、本格的なオフロードも走行できます。

マッドテレーンタイヤは未舗装の道路を走り抜けるための性能を高めたオフロードタイヤです。多くの四輪駆動クロカンモデルに搭載されていて、整備されていない道路や荒地を走り抜けるのに適しています。

マッドタイヤはラフな路面を走破するために強靭さとタフさを兼ね備えていて、悪路での異物でパンクするリスクが抑えられているので安心です。大きなブロック状のパターンが特徴的になっています。

オールテレーンタイヤは、オンロードの快適性とオフロードでの走破性機能の双方をバランスよく持っています。クロカン使用には適していませんが、アウトドア対応での河原や未舗装道路なら難なく走れるのが特徴です。

マッドテレーンよりオンロードよりになっているので、大きなブロックパターンはなく強靭さやタフさは抑えられています。その半面でマッドテレーンよりロードノイズも少なく快適です。

オールテレーンタイヤの舗装路走行性能をさらに高められたタイヤがハイウエイテレーンです。このタイプはSUV用のオフロードタイヤのなかにあって最も多く装着されています。

ハイウエイテレーンは街乗りや高速道路走行がメインですが、ときどきは軽いオフロードも走りたいユーザー向けです。オールテレーンよりロードノイズも少なく舗装路を快適に走れるため、高速道路などを長時間にわたって走行しても疲れません。

ハイウエイテレーンと表記されているものは少なく、SUV用のオンロードタイヤとの区別が難しくなっています。オフロードタイヤ特有のブロックパターンを抑えてオンロードタイヤのトレッドパターンに近くなっているのが特徴です。

オフロードタイヤの魅力は何と言っても、とても行けそうもない大きな起伏やぬかるみをものともせずに走破できる能力です。走破性をさらに高めるために多くのオフロード車のオーナーはサスペンション強化とホイールをセットにしたオフロードタイヤにカスタムしています。

とくにマッドテレーンの大きく分厚いブロック状のパターンは悪路でのグリップ力を向上させるだけでなく、タイヤを傷めるさまざまな力を緩和して守ってくれます。

オンロード専用の車は、路面からの衝撃や異物からタイヤを守らなければなりません。オフロードでは路面の起伏が大きくタイヤには下からだけでなく、斜めや側面からも衝撃がかかってきます。

このため、オフロードタイヤは側面の厚みを増しているのがほとんどで、また扁平率も高くなっているのも特徴です。これは接地面積を広くして推進力をえるための工夫で、側面の一部にもトレッドパターンが施してあります。

いつの時代も車は実用的な使い方とファッショナブルな使い方が求められてきました。オフロード車の魅力のひとつにワイルド感があります。近年ではタウンユースに軸足をおいたオフロード車が多くリリースされるようになったため、街中でも多くの車種を見かけるようになりました。

そんなときに、ハイサスに合わせてオフロードタイヤとホイールをカスタマイズした車を見かけると、ついつい目で追ってしまいます。オフロードタイヤはデザイン性が高く、ワイルドな雰囲気をかもしだしてくれるアイテムです。

タイヤに起因する音は、大きく2つの原因にわかれます。ひとつ目はロードノイズで、タイヤが地面に触れることで発生する音で、低速時と高速時では音の質が異なるのが特徴です。

2つ目は、タイヤと路面間での断続的な空気の圧縮膨張が起因するもので、パターンノイズと呼ばれています。3つ目は路面のつなぎや段差の音がタイヤ内で共鳴するものです。

オフロード車は未舗装路や荒地や岩場を走破できるように設計されているので、舗装路での乗り心地は優先度が高くありません。タイヤも同じで走破性を高めるために乗り心地は二の次になっています。

ブロック状のパターンで舗装路を走行すると、ブロックごとに振動が伝わってくるため快適とは言えません。オールテレーンやハイウエイテレーンはこれらを改善するためにパターンをロード向けに近付けています。

オフロードタイヤは未舗装路や荒地でのグリップ力を高める工夫がされているため、舗装路を走行すると抵抗が大きくなってしまいます。また、オフロードタイヤは接地面も側面もゴム厚が大きくなっているため重くなるのが避けられません。

オフロード車の車体重量はかなり大きいので燃費が悪くなりがちですが、タイヤも走行抵抗の大きさと重さのせいで燃費を悪化させてしまいます。

タイヤサイズの展開は各タイヤで異なります。用途に合ったタイヤでも、自分の車に適したタイヤサイズがない場合もあります。

インチアップやインチダウンをする場合以外は、車の純正タイヤと同じサイズのタイヤを選びましょう。純正タイヤのサイズは、取扱説明書や運転席のドアの内側にあるステッカーで確認できます。タイヤの側面にも刻印されているので、そちらも見てみましょう。

まずは自分がどのようなカーライフを楽しみたいのかを考えてみましょう。車の主だった使い方を明確にできれば、タイヤ選びも変わってきます。

荒地や岩場の走破を楽しみたい人にはマッドテレーンがおすすめです。家族や仲間たちとのBBQやアウトドアライフを楽しみたい人にはオールテレーンが適しています。

街乗りが多くてオフロード車をファッショナブルに乗りこなしたい人は、ハイウェイテレーンを装着しましょう。

多くのタイヤにはロゴがつけられています。オフロードタイヤはホワイトレターとも呼ばれている白色文字で浮き上がらせて目立たせているものも少なくありません。タイヤは快適に走るためのパーツですが、近年は愛車をドレスアップするパーツのひとつになっています。

制動性・排水性・静粛性などを考慮して設計されているトレッドパターンもデザイン性が大切です。オフロードタイヤを選ぶ際は性能と同じくらいデザイン性にもこだわりましょう。

オフロードタイヤには見た目だけではわからない、一般的なタイヤとの違いがあります。大きな荷重がかかるオフロードタイヤには、変形を防ぐために布でできた「プライ」と呼ばれる補強材が入っているのです。

補強材は接地面だけでなくサイドウォールにも入っているため、構造的にも一般のタイヤより高くなってしまいます。オフロードタイヤは、性能や構造などを把握したうえで、リーズナブルなものを選ぶようにしましょう。

BFグッドリッチは1870年にアメリカで創業されたゴム・タイヤメーカーでしたが、タイヤ部門は1988年にミシュランに売却されました。創業者であるベンジャミン・フランクリン・グッドリッチ博士の名前を残したブランド名は現在でも踏襲されています。

BFグッドリッチはSUV系のタイヤに強みを持っていて、同社のオールトレーンやマッドトレーンシリーズは優れた走破性や強靭性が特徴です。またファッション性が認められているホワイトレターも人気を集めています。

ブリヂストンは1931年に九州で創業されたタイヤメーカーです。現在は東京に本社をおきながら、さまざまな分野への事業を展開しています。同社がSUV向けブランドとして展開しているタイヤはDUELERシリーズです。

DUELERは「デザートデューラー」を起源とし、あらゆる路面での性能を謳っていましたが、多様化への対応で改変されています。ブランドコンセプトは「そのSUVをもっとプレミアムにするために。」です。

ダンロップは1889年にイギリスで創業されたタイヤメーカーです。起業のきっかけは自転車用のタイヤで、世界で初めて空気を入れたタイヤを考案しています。現時点ではグッドイヤーが所有するブランドのひとつです。

同社はSUV用のタイヤとしてGRANDTREK（グラントレック）シリーズを展開しています。同シリーズは低燃費や静粛性などのオフロードタイヤが不得意とする機能を高める製品展開が特徴です。

ファルケンブランドを生み出したのは1983年に創業されたオーツタイヤです。2003年に住友ゴム工業がオーツタイヤを買収したため、ブランド保有権が移っています。

同社のワイルドピークは、オフロードの本場である北米で開発されたブランドです。高い悪路走破性と強靭性だけでなく、普段はファミリーユースにも対応可能な優れたオールトレーンタイヤとなっています。

グッドイヤーは1898年にアメリカで創設されたタイヤメーカーです。同社は1946年に世界で初めて空気入のトラック用タイヤを開発しています。同社は自動車用タイヤだけでなく、NASAの宇宙開発にも携わってきているのが特徴です。

同社のオフロードタイヤは、トレッド面からサイドウォールまでの強靭な構造を実現するため高強度素材「ケブラー」を採用しています。排土性・排雪性にすぐれていて、さまざまなステージでの高い走行性能が特徴です。

マキシスは台湾の正新ゴム工業が1967年にアメリカで立ち上げた世界的なタイヤブランドです。全世界に生産拠点を展開していて180ケ国以上の国々に供給しています。

同社のオフロードタイヤはバイヤス構造によって強化されたサイドウォールなどで、あらゆる悪条件下でも高いコントロール性能を発揮するのが特徴です。

NANKANGは1940年に創設された台湾のタイヤメーカーである南港輪胎股份有限公司のブランドです。同社のタイヤはスポーツからスタッドレスまで幅広く展開されていて、日本にも多く輸入されています。

コストパフォーマンスに優れ、18インチ以上のサイズも豊富に揃っているのが特徴です。同社のマッドトレーンの溝底にはバーがあり、小石のはさみ込みを防ぐと同時にセルフクリーニング性を発揮します。

ニットーは1904年に平野護謨製造所として起業されたトーヨータイヤのブランドのひとつです。ニットーははじめは対米向けのブランドでしたが、逆輸入品で人気が高まったため国内でも展開するようになりました。

同社のトレール・グラップラーは、ノイズ低減を目的としたサウンド分析によって生み出されたアグレッシブさを損なわずに静粛性を実現しています。

トーヨータイヤのオフロード車用のブランドとしてはオープンカントリーシリーズがあります。同シリーズはマッド・オール・ハイウェイの各トレーン間にも加えられた独自のラインナップが特徴です。

マッドとオールの特長を兼ね備えたラギッドテレーンや、オンロードにおける静粛性と快適な乗り心地を追求したユーティなどがあり、ユーザーの用途に合わせて選べます。

YOKOHAMAは横浜ゴムが提供するタイヤブランドです。横浜ゴムの前身は橫濱護謨製造で、現在の古河電工とGFグッドリッチの合弁会社として設立されました。

YOKOHAMAのオフロードタイヤは、ジオランダーシリーズとして展開されています。オフロードとオンロードを縦軸、スポーティとコンフォートを横軸にして各シリーズをマッピングされているのが特徴です。

使い方や使用環境によって差がありますが、オフロードタイヤ特有の寿命はありません。ノーマルタイヤ同様に定期的なローテーションを実施しましょう。

タイヤ交換の目安もノーマルタイヤと同じで、スリップサインとプラットフォームで確認できます。ブロックの深さが新品時の50％の状態を示すプラットフォームがあらわれたら、安全なオフロード走行ができないサインです。

ただし、プラットフォームがあらわれても、スリップサインがでるまで市街地走行はできます。スリップサインは溝の残りが1.6mm以下になった状態を知らせるものなので、すみやかなタイヤ交換がおすすめです。

まずはスタッドレスタイヤが雪道やアイスバーンでも滑らない原理を理解しましょう。水分がない状態では滑りにくい氷も、表面が少し溶けただけでタイヤと路面の間に水の膜ができてツルツルになってしまいます。

水分をかき出して路面のグリップ力を高めるサイプ加工が施されているのがスタッドレスタイヤです。一般的なM/TやA/Tのオフロードタイヤはサイプ加工がされていないためアイスバーンでのグリップ力が発揮できません。

ただしオフロードタイヤにも、雪道も走行できるタイプがリリースされています。通常のM/TやA/T表示に加えてSTUDLESS表記やマークが付けられているのが目印です。通常のオフロードタイヤでの雪道走行は危険だと認識してください。

より安い値段でタイヤを購入したい方は、インターネットで探してみるのがおすすめです。近年は多くのショッピングサイトがありますので、実店舗よりも選択肢が豊富でリーズナブルです。

しかしタイヤに詳しくない方やネットショッピング初心者の方はサイズを間違いやすいので、十分に確認してから購入してください。

オフロードタイヤは機能性も大切ですが、ファッション性も高いアイテムです。トレッドパターンのデザインも魅力的なものが多く、ロゴのホワイトレターも目を惹きます。本格的なオフロードから街乗りまで、自分のカーライフに合ったオフロードタイヤで、自慢の愛車の足元をドレスアップしてみましょう。